村井知事が、女川原発２号機の再稼働に正式に「同意」しました。村井知事は、原発が立地する女川町の須田町長、石巻市の亀山市長と１１月１１日、３者会談を開き、「苦渋の決断だった」とした上で、再稼働に同意すると明らかにしました。 記者リポート 「今、こちらの場所で知事、女川町長、石巻市長の３者会談が行われています。女川原発再稼働に向けた動きが最終局面を迎えています」 １１月１１日午後、石巻市内で開かれた３者の会談。村井知事、女川町の須田町長、石巻市の亀山市長は、女川原発２号機の再稼働に同意するかどうか、議論しました。 女川原発２号機をめぐっては、県と女川町、石巻市の３つの議会がすでに再稼働を容認したほか、９日に開かれた、県内全ての自治体が参加した会議の中で「再稼働の是非は、３者会談の結論に一任する」ことも決まっていました。 会談は約４５分間で終了。 村井知事が、議論の結果を明らかにしました。 宮城県 村井 知事 「福島第一原発の事故もあり、最後まで悩みましたが、最終的に東北電力や国に対する講ずるべき対策の要請の実施に合わせて、それぞれ立地自治体もしっかりとした対策を行うことを確認し合い、了解することで意見の一致を見た。繰り返しになるが、いろいろな考え方や意見がある中での苦渋の決断であった」 その上で３人は、それぞれ「決断」の理由を説明しました。 宮城県 村井 知事 「私は再稼働は必要と考えています。事故があったからダメだということであれば、全ての乗り物も全ての食べ物も事故が起きた経験があるので、それを否定することになる。福島第一原発事故を教訓として、危機管理の高みを目指していける。高みを目指していかなくてはいけない」 女川町 須田 町長 「３者協議の場において知事からの防災についての考え方、どのように臨むかについて明確にお答えいただいた。『ハード』『ソフト』両面で継続的かつ着実に実行していくことを約束いただいた。防災体制の充実に向けた、新たなスタートとの認識でいる」 石巻市 亀山 市長 「我々３者で女川原発を視察し、安全対策工事の状況もこの目で実際に確認した。安全性・健全性について確認できたと判断し、東北電力との安全協定に基づく事前協議に了解する」 東日本大震災で被災した原発で、再稼働に向けた同意は、これが初めてです。 村井知事は会談終了後直後に、梶山経済産業大臣に対して、同意の意思を電話で伝えたということです。その上で近く、大臣と東北電力に対し、直接、意思を伝える方針です。