静岡県函南町出身で元サッカー日本代表DF内田篤人(32)が、今季限りで現役を引退することになった。所属のJ1鹿島アントラーズが20日、公式サイトで「8月31日をもって契約を終了し、8月23日(日)J1リーグ第12節 ガンバ大阪戦終了後に引退の挨拶、8月24日(月)にオンライン記者会見を予定しております」と発表した。 内田は函南SSS-函南中を経て、清水東高に進学。同校での活躍が認められ、2006年に鹿島に入団した。鹿島では、1年目の開幕戦でスタメンに抜てき。その後、スピードと判断力に優れた右サイドバックとして主力に定着した。2007~2009年には鹿島のJリーグ3連覇に貢献し、2010年にはドイツ1部リーグのシャルケへ完全移籍した。 国際試合でも活躍し、2008年には北京五輪代表に選出され、19歳だった2008年1月には、親善試合のチリ戦で日本代表デビューを果たし、通算74試合に出場。W杯メンバーには、2010年の南アフリカ大会、2014年のブラジル大会で選出された。 しかし、2015年に右膝の手術を受け、約1年9カ月ピッチから遠ざかった。その後はリハビリと復帰を繰り返し、2018年には鹿島に復帰。今季はリーグ戦1試合、ルヴァン杯1試合の出場にとどまっていた。 静岡県出身のJリーガーは数多くいるが、内田は長く「日本一の右サイドバック」と評価されてきた。藤枝市出身の元日本代表MF名波浩氏(47)も、内田をことあるごとに賞賛。今年5月17日のスポーツ報知静岡版で「静岡県出身ベストイレブン」を選考した際は、右サイドバックには内田を選び、「篤人は実績も十分だけど、清水東から鹿島入団して即先発。本当にスーパーだったんだろうね」とコメントしていた。 また、内田のシーズン途中での引退発表は、静岡県民にも大きな衝撃を与えており、ネット上では「悲しい。最後は静岡のチームに来てほしかった」「うっちーはこれからも静岡の誇り」などの声が上がっている。
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